次世代e-ラーニングの扉を開いた
大学初の「光Webスクール」
導入プロジェクト。

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伊東 孝泰NTTスマートコネクト
メディアビジネス部 -
森崎 正史NTTビジネスソリューションズ
ビジネス営業本部
AS営業部 文教担当 -
上原 浩嗣NTTビジネスソリューションズ
ビジネス営業本部
AS営業部 文教担当 -
山脇 一路NTT西日本
クラウドソリューション部
営業推進グループ
最新クラウドで解決。
最新クラウドで解決。
近年、教育分野の多様なフェーズで急速にICTの
活用が広がっている。
代表的なものが、学生を
はじめとした利用者がインターネットでいつでも、
どこでも学ぶことができるe-ラーニングだ。
関西の歴史ある巨大校、
立命館大学エクステンションセンター様は
2010年度から
オンプレミス
(自学設備でのシステム運用)による
講座配信サービスを展開しており、
更改時期に当たる2016年度中のシステム刷新
とリニューアル公開を計画。
既存システムの構築と
保守を手掛け、同大学と密なパートナーシップを
築いていた。
NTT西日本グループは、
このビジネスプロジェクトを確実に推進すべき
使命感にかられた。
そしてNTTビジネスソリューションズと
NTTスマートコネクト、NTT西日本の3社が
一丸となり、新たな講座配信サービスの提案から
スタートへ全力で疾駆した。
さまざまな壁を突破せよ。
立ちはだかった
さまざまな壁を突破せよ。
講座配信システムの更改が決定された当初、
開発を委ねる事業者は白紙の状態だった。
NTT西日本グループはこれまでの実績をもとに、
従来システムとは一線を画する提案を行うことを
決意。同大学への直接担当として既存システム
および学内事情を熟知していた
NTTビジネスソリューションズの森崎と上原は、
早々とオンプレミスをクラウド型のシステムに
変更することに着眼した。
それによってより機能性の高い新システム構築と
運用コストの大幅な削減が可能と考えたのである。
だが、営業とSEそれぞれの視点から、
実現の難しさに対する不安も脳裏をよぎった。

- 森崎
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お客さまのシステムは大きく分けて受講者の受付を行う部分と動画配信を行う部分の二つから構成されており、現行のシステムは2社の製品を併用するものであったことから、両製品の連携部分にトラブルが起きがちでした。例えば、ある利用者が視聴を申し込んだにもかかわらず動画を見られなかったり、その逆の例が起きたり。それゆえ、「今あるシステムの形で更改するより、クラウドを使って全体を一新したほうがよいのではないか」という考えがすぐに頭に浮かびました。ただ、クラウドの場合は使用するデータ容量によって利用料が変化するので、構築条件によってはトータルでお客様の想定予算を超えてしまう可能性がある。営業担当の私は、お客さまに満足いただける機能と予算バランスの点をまず憂慮しました。

- 上原
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SEとして既存システムの保守に当たっていた私にとって、約1万2千件にも及んだお客さまの膨大な講座コンテンツデータをどうすべきかが最初のハードルになりました。全部をクラウドに移行させるのは、導入費用やその後の運用で相当な無理が考えられましたから。ふと思いついたのは、「すべてのコンテンツ配信が本当に必要なのだろうか?」ということ。そこで、お客さまのコンテンツ利用状況の調査を開始しました。
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立命館大学エクステンションセンター様への細かなヒアリングを通じた調査で次第に明らかになったのは、コンテンツの大半が実際には視聴利用されていないことだった。資格取得に向けた講義映像などは毎年のように新しく撮影し直されアップロードされており、何年も前のものはデータベースの奥に眠ったまま。しかし、視聴されない古い映像もなかなか閉鎖に踏み切れないでいた。「これを整理できればクラウドで有効なサービスが可能だ」。実現への光明を見いだした二人は、NTT西日本の山脇、NTTスマートコネクトの伊東とプロジェクトチームを結成。NTT西日本グループが展開している動画配信サービス「光Webスクール」を活用した、お客さまニーズに合致するカスタマイズシステムの提案に動き出した。

- 伊東
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私がこのプロジェクトに参画してまず取り組んだのは、新しいシステムに最適な仕様の検討です。既存システムの必要な機能は残しつつ、安定したストリーミング映像配信や操作性の向上、コストメリット等を同時に実現するクラウドシステムを模索し始めました。早速、光Webスクールの基本パッケージが持つ機能とお客さまが求める機能の違いを精査するために、NTTビジネスソリューションズの二人と一緒にお客さま先へ足を運ぶようになりました。

- 山脇
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光WebスクールはNTT西日本がもともと学習塾向けに開発した商品で、大学のお客さまへの提案は初めての事例になります。今回はNTTビジネスソリューションズが起点となったビジネス案件ですが、お客さまへのサービス紹介から開発までを幅広くバックアップすることがNTT西日本のミッション。私は節目節目で要請を受けるたびに、必要な情報提供や事前説明を行いました。
幅広い理解を促す緻密な取り組みを展開。
お客さまへの幅広い理解を促す
緻密な取り組みを展開。
センター様とひと際厚い関係を築いていた
NTTビジネスソリューションズの森崎は、
今回のプロジェクトに対して一つの目標があった。
それは、NTT西日本グループこそが
このシステム更改を行う最もふさわしい存在と
お客さまに思っていただくことだ。
これを実現するにはお客さまとの一層深い
コミュニケーションで、グループの総合力を前面に
アピールしていくことが重要になる。
森崎はメンバー3人と適材適所のタッグを組んで、
お客さまの窓口部門だけに留まらない多角的な
アプローチに奔走した。

- 森崎
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ダイレクトに話を進めるお客さまの窓口は就職支援を中心に行う「エクステンションセンター」でしたが、システム分野を専門に担当されている部門などとも積極的にコミュニケーションを図り、NTT西日本グループが実現しようとしている新システムの有用性を関係各所に広く伝えることに注力しました。その過程では、当社の上原さんやNTTスマートコネクトの伊東さんが中心になって作成してくれた資料がすごくものを言いました。
- 伊東
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お客さまが学内での確認と説明用に使う資料として、機能性を記すものやセキュリティの安全性について示すものなど、実にたくさんの種類の書類を作って提出しました。それも、NTT西日本グループサイドからの一方的な見解で作成するのではなく、途中で何度もお客さまからの問い合わせを受けては改良を加えて再提出することを繰り返しながら。システムの構造や仕組みについて詳しくない方にも正しく、理解しやすくNTT西日本グループが考える提案をまとめるために費やしたこの作業期間は、プロジェクト全体で私たちが最も心血を注いだ部分かもしれません。

- 上原
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主に私は既存システムとお客さまの要望をベースにした機能と仕様の整理を、伊東さんはそれらに基づいた新システムの要件定義を担当。光Webスクールの機能と仕様も合わせた大量の項目を表組で一覧化して、その一つひとつの要・不要をお客さまの協力を得ながら確認していくなど、並大抵ではない準備を重ねました。そんな関係者間の密なやり取りを続けるうちに、気づけば最初にシステム更改の話を聞いてから1年近くの時が過ぎていったのです。
お客様の厚い支持を獲得。
お客様の厚い支持を獲得。
新システムはNTT西日本グループが開発を
一任されることとなった。
森崎は開発が始まる前にもかかわらず、
大学側の担当者から早くもねぎらいの言葉を
かけられることに。
プロジェクトにかけたメンバーたちの熱意と
創意工夫は、すでにお客さまのニーズと心を
しっかりとつかんでいたのである。

- 森崎
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お客さまが予定されていた納期を考えるとギリギリのタイミングでの本契約締結となりました。とはいえ、お客さまに十分納得いただいた上での契約につながったのは、今回のメンバーが固い結束で事前準備に全力を尽くしてくれたからにほかなりません。その後は新システムを具体的な形にしていくNTTスマートコネクトの土俵になるので、伊東さんにほとんど頼り切りになってしまったのが心苦しかったのですが(笑)。
- 伊東
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実際は想定よりも開発スタートが遅れたので、お客さまが当初希望されたサービス公開日に全部を仕上げるのは難しかった(苦笑)。デモアップから本サービスへと段階的な公開・運用を提案し、お客さまの不都合を最小限に抑えるよう綿密にスケジュール調整して乗り切りました。サービス開始から1カ月ほどが経った今、大規模なシステムゆえに多少の初期トラブル発生も覚悟していましたが、それもまったくないことに胸をなでおろしています。

- 上原
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開発が始まってからわずか3カ月という、とても短い期間でデータ移行から新システムの構築、サービス開始まで実現できたのは、まさにNTT西日本グループの底力。個人的に、これからは以前のシステムで経験したようなトラブル対応から開放されることも思うと、安堵と充実感で最高の気分です。
- 山脇
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新システム導入の終盤は、NTT西日本にはほとんど出番がなかったのが正直なところ。グループが進めるプロジェクトを統括して支える立場からすると、本件は森崎さんを中心にNTTビジネスソリューションズとNTTスマートコネクトがそれだけうまくリードしてくれたということです。両社が余すことなく発揮した現場力、お客さまへの柔軟な対応力が成し遂げた、素晴らしい成果だと思っています。
光Webスクールの可能性を追求し続けてゆく。
お客さままでを視野に
光Webスクールの可能性を
追求し続けてゆく。
プロジェクトは、世の中初のICTサービスを次々と
生み出し続ける
NTT西日本グループにとっては
当たり前のソリューションに過ぎない。
だが、多くのサービス同様、
そこに携わる者
一人ひとりがお客さまの思いと理想の具現化を
あきらめずに、懸命に走り続けた努力の
産物であることは疑いようがない。
区切りを越えたメンバーたちが今、
それぞれの立場からプロジェクトの意義と
この先の展望を語ってくれた。

- 森崎
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オンプレミス型システムをクラウドでここまで斬新に更改できたこと、NTT西日本グループの優位性を深くお客さまに認めてもらえたことは初めての経験でした。営業としてはこういったお客さまへのアプローチをどんどん推し進め、多くの大学さまが指名でNTT西日本グループを頼りにしてくれる流れをつくっていきたいと考えています。
- 上原
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ほかの大学のお客さまも現在オンプレミスでe-ラーニングを提供しているところが多いと思うので、私はそれらをクラウドサービスに軒並み置き換えていきたいですね。周到な準備をもって提案に臨めば、確かなコストメリットと高機能で必ずお客さまの満足を引き出せると思っています。
- 伊東
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学習塾のお客さまがメインだった光Webスクールを、より大きな大学市場に広げる第一歩になった点で本プロジェクトは非常に大事な意味があったと思います。全国の大学への展開はもとより、さらに広大な企業マーケットに応用していくことを構想しています。光Webスクールの導入役として、NTTスマートコネクトはどんなシーンにも最前線で活躍する立場であり続けたいですね。
- 山脇
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甚大な初期コストを投入せずとも多様なサービスを手軽に開始できるクラウドは、間違いなく今後のICTサービスの主流になるはず。マクロな見方をすれば、クラウドを駆使した今回の高度な映像配信とe-ラーニングの融合を、教育分野に限らずいろいろな業界に訴求提案していきたいと思っています。NTT西日本だけでは無理でも、専門性に長けたグループ各社で一体になればどんなことも実現できると確信できましたから。
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メンバーたちが再びプロジェクトに招集され、さらに進化したe-ラーニングを形づくる機会は次にいつやってくるだろうか。おそらくその日はさほど遠くはないはずであり、今の彼らの想像を超えた業界分野が舞台となっていることだろう。NTT西日本グループのICT技術とサービスは、人材の力とともに無限に拡大し続けていくのである。