
NTT西日本は、サーバーなどの通信設備を収容したネットワーク拠点となるビルを、全国約4000箇所に保有しています。私は、そのビルとお客さま宅とをつなぐ光ファイバーや電話に使用するメタル線といったアクセスネットワーク設備の構築に関する方針策定業務を担当しています。具体的には、光ファイバー網を、どのエリアに、いつ、どれだけ、どのようなつなぎ方で敷設するかを検討することが主業務となります。
ミッションとなるのは、最高品質を実現したうえでのコストミニマムの追求。なぜなら、最高品質を実現することが、さらに便利で有益なコンテンツを乗せることができる基盤作りにつながり、またコストを安価に抑えた設備構築を行うことが、光IPサービスのさらなるエリア拡大につながるからです。
品質については、光ファイバーの配線法に新しいパーツを採用したり、より災害に強い設備の構築を検討したりしながら、最高品質の実現に向けた方法を探ります。また、設備の使用年数計画も重要なポイントになります。設備の技術革新が日々進むなか、現在採用している設備も近い将来、古い技術を用いたものになってしまいます。そのため、技術革新のスピードをにらみながら、今の設備を向こう何年用いるべきか精査することによって、将来にわたり品質を落とさない計画策定が肝要になります。一方で、コストについては、宅地造成やマンション建設に伴う住民の増加など、今後お客さまの需要がどのように推移するかをしっかりと予測したうえで、光ファイバー網の新しいエリアへの敷設や、既設エリアにおける増設などを検討しています。需要予測のリサーチ結果が検討の出発点となりますが、想定需要に対し、余剰設備を敷設するとそれだけコスト増につながってしまいます。かといって、見込んだ設備が少ないと、すぐに増設工事を行うことになり、コストにはね返ってきます。そのため、各エリアの需要がどれくらいのペースで伸びていくのか見極めながら、余剰にも不足にもならない適切な敷設を目指して、NTT西日本全体の最適解を見つけるよう努めています。

私は以前、兵庫支店に勤務していたとき、管轄内のネットワーク設備の企画をする部署にいました。現在の仕事とテーマは変わりませんが、兵庫支店時代は管轄エリアだけを考えていればよかったのに対し、本社部門である現在は、NTT西日本のアクセスネットワーク設備すべての構築方針を策定する立場。規模はけた違いです。
これだけの経営投資なので、当然莫大な費用になります。向こう5年~10年の収支に直接関わってくることになるため、当然のことながら、失敗は許されません。経営者視点で物事を俯瞰的にとらえながら、経営幹部のビジョンに沿った、数年後を見据えた方針を策定することが求められます。技術的知見をベースにしながらも、経営者視点で構想を練る。そういった今の仕事での経験が、これからのキャリアアップにとって大きな財産になると感じています。
私は、NTT西日本は設備の会社だと思っています。事業の柱である設備の構築方針策定は、本当に醍醐味あふれる仕事です。情報通信のリーディングカンパニーでそれができることは、まさしく日本の通信設備のあり方を決めているのと同じこと。しっかり将来を見据えて、次代につながる設備をつくりあげていきたいと思います。





