GLOBAL INTERVIEW
海外で活躍する社員
INTERVIEW 01
芝崎 拓弥
Takuya Shibasaki
(海外留学)
入社年次/平成20年度入社
出身学部/工学系研究所 土木工学専攻
留学先/Claremont Graduate University.
Drucker School of Management (アメリカ)
留学に挑戦するキッカケ
私が大学院生だった頃、通信業界の業界研究を通じて、シリコンバレーの数々の通信技術に出会った事が留学を意識するきっかけでした。家電自動制御技術や遠隔医療、五感通信と言った最新の研究に魅せられ、通信の持つ可能性にわくわくしたのを今でも覚えています。その頃から、世界的にも研究の進んでいるアメリカの技術を日本で実ビジネスとして展開できたらと思い、NTT西日本に就職した後のロードマップとして留学を描いていました。もちろんその頃のイメージはまだ抽象的で、実現性の非常に低いものだったと思っています。
より具体的に留学を意識したきっかけとなったのが、研究開発センタに配属され、フレッツジョイントと呼ばれる家電を自動で制御する新しいサービス開発に携わったことです。実はNTTの保有する技術は世界的に見ても非常に高いものである一方で、実ビジネスへの展開スピードや限られたリソースの問題で、日の目を見ずに埋もれている技術がいくつもある事実に気付きました。このような”埋もれた技術”をうまくビジネスにつなげる事が出来れば、GoogleやAmazonといった欧米の企業にも負けるはずがないと思い、是非ビジネスの本場であるアメリカで最新のビジネス手法を学びたい、と強く意識するようになりました。
実際に海外で得た気付き
一番強く感じる事は、日本に比べアメリカの企業は学術論をうまく実ビジネスの中に取り組んでいるなということです。MBAプログラムの一環として、シリコンバレーの企業訪問及び社員インタビューをさせていただく機会があったのですが、この企業の中では「組織の7S(※)」などと言った組織論をうまく実務に組み込み、社員全体がその意味を理解している事に驚きました。単純に社員一人一人が、よく勉強しているなと。日本と比べて社員の流動性の高いアメリカ社会において、企業文化や組織構造を効果的に維持するために不可欠な要素だったのではないかと思いますが、日本も学ぶべき点は多いのではないでしょうか。
(※)組織を構成する7つのS…戦略(strategy)、組織(structure)、システム(system)、価値観(shared Value)、スキル(skill)、人材(staff)、スタイル(style)
現在挑戦していること
私は将来的にNTT西日本において、ロボティクスやヘルスケア分野、そして日本の農業や酪農といった第一次産業を通信の技術を使って支える新規事業の創出に携わりたいと思っています。その目標に向けて取り組んでいる点が大きく3点あります。
通信市場への理解の深化
通信市場を知るうえで、ベンチャー企業やキャリア企業が互いに切磋琢磨し合うことで生まれる次代のコア技術、コア企業を把握することも重要なのですが、アメリカにおいては、その企業同士をつなぐ役割を担う大学の存在や、研究所等の公的組織の実ビジネスにおける存在が非常に強いと感じています。このようなネットワークハブ的機能を含めた広義での「通信市場」について理解を深めることで、今後NTT西日本、NTTグループ全体が日本で、そして世界で果たすべき役割がどんなものであるのか追及していきたいと思います。
投資活動への参加
現在NTT西日本では大小様々な業種、業態の他企業とアライアンスによる新規サービスの構築に力を入れていますが、今後競争の激化が予想される通信産業においては誰とアライアンスを組むかが非常に重要になってきます。その意味で提携先の企業における経営戦略や財政状況を正確に把握する力も養いたいと考えています。近年ベンチャー企業に対するクラウドファウンディングによる資金調達が注目されていますが、このような投資機会を利用してMBAで習得したファイナンスやアカウンタントの知識をうまく応用することで投資家の観点を養いたいと考えています。
ビジネスコンテストへの参加
将来的な個人目標として、上述したロボティクスやヘルスケア等の分野でNTTのコアビジネスとなるサービスを作りたいと考えています。私の住む地域はロサンゼルスのみならず近郊にサンフランシスコ、サンノゼ、サンディエゴといったテクノロジーの集積地が沢山あります。またこの様な地域では日々様々なビジネスコンペが開催され、自身のビジネスアイデアや戦略を披露する機会も多く提供されています。是非この中で自身の腕試しをして、将来的な新規ビジネス構築に向けた足がかりとしたいと考えています。
この経験をどのように活かしていきたいか
MBAプログラムを通して身につけるビジネスの知識も、アメリカ留学で蓄積されるマーケット知識も、全てはお客様にとって価値のあるサービスを提供することが目的です。最終的には通信の力を使ってお客様に寄り添うことで日本全体のビジネスを活性化させたいと考えています。NTT西日本のみならずNTTグループ全体の持つ技術力、人材は世界でも間違いなくトップクラスです。このリソースに私自身がMBAで得た知識を上手く生かすことで、グループ全体のシナジー効果を高めていきたいと思います。
INTERVIEW 02
石田 裕紀
Hiroki Ishida
(海外留学)
入社年次/平成21年度入社
出身学部/法学部
留学先/National University of Singapore (シンガポール)
留学に挑戦するキッカケ
「海外でのMBAプログラムを通じて、自分の疑問を解決する機会が得られるかもしれない」。そう考えたことが留学を志したきっかけです。 NTT西日本は、新しいサービスやビジネスを創造していくという役割をもつ一方、通信という生活に欠かせないインフラをあまねく公平に社会に提供し続ける使命を担っています。これは、多くのお客さまにサービスを提供できるという強みである一方、損得勘定だけでは事業の継続を判断できず、場合によっては不採算サービスの継続が求められるという弱みにもなり得ます。私は経営企画部という部署に所属していたこともあり、NTTグループを取り巻く特殊な条件・環境を前提とした上で、他の企業と競い合いながら、利益を最大化するための経営戦略とはどのようなものなのかを考えるようになりました。
私が入社した頃は、SNSの黎明期から発展期に移り変わる時期で、IT業界のビジネスモデルのメインストリームが大きく変わりました。かつては、幅広いお客さまに電話やインターネットなど通信サービスを提供し、そのご利用料金をいただくビジネスモデルでした。しかし、ここ10年で登場したSNSをはじめとするサービスのビジネスモデルは、広告収入が主な収入源となり、お客さまは無料でサービスを利用することができるようになりました。また、そのようなサービス提供事業者は、設備投資が極めて小さく事業の転換が容易なため、市場に対する即応性が高く、どんどん新事業に参入できるという側面も持ち合わせています。
そんな中、通信インフラを守り続けるという社会的使命も合わせ持つNTT西日本が、我々とは異なる事業モデルを持つ新たな競合たちといかに戦い、いかにその勝負に勝っていくのか。その疑問への自分なりの答えを追求し、今後の経営戦略に反映していきたいと強く感じるようになりました。そこで、最先端の経営学を学べる場所で自分の疑問をぶつけ、同じ志や問題意識を持った世界中の仲間たちと議論し合いたいと思い、留学への挑戦を決意し ました。
実際に海外で得た気付き
一番の収穫は自分がこれまで培ってきた価値観やスタイルにより自信を持てるようになったことです。
私はMBAに来るまで、自分の置かれた環境に満足しきっており、人生で一度も日本から外に出たことがない人間でした(旅行すら一度もない)。しかし、上記のきっかけで海外留学への挑戦を決意してからは一転、「こんな自分が海外で通用するのか」、「チームへ貢献できるのか」と、自身のバックグラウンドが完全にコンプレックスとなりました。
しかし、学校生活におけるチームプロジェクトや、プライベートでのクラスメイトとの交流を通じて、周りの信頼を勝ち取るために必要なことの本質は万国共通であることに気がつくことができました。それは、たくさん失敗をしても、そこから逃げずに挑戦し続けること。そんな私の姿勢は、諸外国の仲間たちにも柔軟で誠実な態度として映るようで、「純国産の醤油っぽい私の価値観やスタイルも通用するんだ!こんな自分でも大丈夫だ!」と自信が持てるようになってからは、積極的に多くの人と関わることができています。日本にいるときはネットワーキングが苦手でした(今も本質的にそれは変わらない)が、なぜか英語だと積極的にやっていける自分がいるというのも最近の気づきです。
現在挑戦していること
語学力の向上
英語が障害となり、プレゼンやグループワークでの発信力が落ちてしまうという状況を、とても悔しく感じることがあります。プログラム休暇期間にも、語学学校に行って毎日英語に触れる環境をキープするように心がけています。
交換留学への挑戦
私が所属する学校では、成績上位者数名が半年~1年別の国の大学に行くチャンスがあります。これに挑戦し、経営に関する知識や視野を更に広げていきたいと考えています。
ビジネスコンテストへの挑戦
留学期間中に、クラスメイトとビジネスコンテストに挑戦し、必ず結果を残したいと考えています。
この経験をどのように活かしていきたいか
グローバリゼーションの時代が終わりを迎え、今後はローカリゼーションが加速化すると言われています。私は、ローカリゼーションとインターネットというのは互いに補完し合える関係だと捉えており、「ローカル」と「インターネット」に強みを持っている会社、それはNTT西日本だ、と自負しています。 ローカルにある技術や文化の「輸出」がこれまで以上のスピードで進んでいくのはもちろんのこと、あるローカルを更に発展させていくために、別のローカルの技術・文化を「輸入」し、融合していくことで、全く新しい文化を生み出していく時代。NTT西日本はその両方でお客さまに価値を提供できる存在だと思っており、帰国後は、ローカリゼーションをNTT西日本のICTで盛り上げていく、その先導役ができたら面白いなと思っています。
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